1 : DIARY「おや・まぁ・へぇ」

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七夕祭り

今日は、七夕祭りだ。

江戸時代に、「かかぁ・・・織り姫と彦星は、可哀想だなぁ・・・一年に一回しか会えなくて。」と云うと、「ほんに、そうだねぇ・・・おマイさん。」と答えたとの話がある。

それを聞いていた彦星が、「人間ってバカだねぇ。だって僕たちは、今年で50億回も会っているのに、人間は、毎日会ったって、せいぜい3万回程度なのにねぇ・・・。」と云ったとか。

矢張りお星様は、スケールが違いますね。


扨、話はガラッと変わりますが、随分前から僕は、「粋」と云う文字について、疑問を持っていた。

それは、片(ヘン)が「八十八」で、旁(ツクリ)が「九十」だからだ。

「粋は深川  いなせは神田 人の悪いは○○○」と云われる位、江戸時代では「粋(イキ)」が尊ばれた。

この○○○は、何処を指しているか、解りますか?

答えは、一番最後に・・・!!


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粋でいなせの代表が、江戸の火消し衆です。


故・杉浦日向子さんの著書「ぶらり江戸学」には、この様に書いてあります。

少し長いのですが、是非お読み下さい。

『この「粋」という文字を、江戸では「イキ」と読み、上方(京都・大阪地方)では、「スイ」と読むんです。

おんなじじゃないかと思われるかもしれませんが、全然違うんですね。

「粋(イキ)」と「粋(スイ)」。

「イキ」にはいろいろ当て字があるんですけれども、ます、意見の「意」に気持ちの「気」。

「意気地」を張るとか、つっぱりの感じが、「意気」です。

ちよっとした着崩した感じとか、不良っぽいのが「いきだね。」と云う場合は、この「意気」を書きます。』

中  略  「大江戸の 夏は隅田の 夕涼み」

『これに対して、上方の「スイ」は、割とこの「粋」の字一つの様です。

で実は、この「粋(スイ)」というのは、呼吸の「息」に通じるんです。

ということは、上方の「粋」には、「吸う」に通じます。

上方の「粋(スイ)」は、身の回りのあらゆるものを自分の身の内に取り込んで、血肉として自分を磨いていく。

いろいろ習い事をしたり、情報を集めたり、教わったり教えたりという、人の間でもまれて身の内に吸収して、「粋(スイ)」になっていく。

おしゃれにしてもそうです。 お白粉を塗る、紅を重ねる、着物を重ねるというふうに、どんどん乗せていく、プラスの美学なんです。

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廓文章から、大阪新町にある「吉田屋」で繰り広げられる、芝居。
着物が、沢山重ねられている見本です。

これが「粋(イキ)」になると、マイナスの美学ということになります。

さきほど、「粋(イキ)」は「息」だと言いましたが、呼吸は吐いたときに「息」になるんです。

吸っているときにはただの空気で、それがからだの中を通って、吐いたときに息になる。

この、身の内から外に出していくというのが、江戸の「粋(イキ)」なんです。

こそぎ落としていく、背負い込まない、吐いていく、削除していく、そうやってぎりぎりの最低限のところまで削り取っていって、最後に残った骨格のところに、何か一つポッとつけるのが、江戸の「粋(イキ)」なんです。』

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助六の見栄・江戸の粋の典型的なスッキリした艶姿。

つまり、上方の粋は足し算で、江戸の粋は引き算だと言うことだ。

「宵越しの金は持たねぇ・・・。」と言う位、スカンピンでも恥ずかしくはなかったのだろう。


それにしても、八十八と九十の間とは・・・八十九が粋なの?

この疑問を、共立女子大学の内田保廣先生に訊いてみた。

「八十九即ち、八九=やく=厄が抜けていると解釈してますが・・・。」とのこと。

納得!!

ですから・・・七夕に書いた話を、敢えて今日、8月9日に掲載しました。

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仁左右衛門の火消し姿・・・粋でいなせな、男の艶(あで)やかさの典型だね。

と云うことで最初の「人の悪いは○○○」・・・解りましたか?

答えは、「日本橋」でした。

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コメント

このプログは、大変に読みやすく構成されていますね。

素晴らしいです。文章をただダラダラと書くのではなく、次の文節に期待をさせる

ような書き方が大変素晴らしいです。

どうしても広告屋の視点で全てのメディアを見てしまいます。このプログ文と画像

素材の配置がとても素人風なのに良い味を出しております。驚きました。

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